現実のサッカーとマンガがリンクする - 書評:『ジャイアントキリングを起こす19の方法』

週刊モーニングで連載中のマンガ・『GIANT KILLING』,面白いですよね.私も毎週楽しみに読んでいます.

ここで紹介するのはサッカーライターらが共著した『ジャイアントキリングを起こす19の方法』,言ってしまえばマンガの副読本という位置づけです.

サッカーライターやブロガー達が作中に登場するETU(架空のサッカーチーム)や監督・達海猛を分析するという非常に面白い企画です.一種同人誌的ではありますが,作中のサッカーと現実のサッカー(特に日本国内)がリンクする本ですね.

たとえば,作中の達海猛は選手のモチベーションをコントロールが非常に巧みですが,実際のサッカーでの似た例として鹿島アントラーズのオズワルド・オリヴェイラ監督(2011年末に退任)を挙げています.2007年の優勝が懸かった試合でのこの発言はあまりにも有名.

「10年後,大岩は白髪が増えているだろうし,岩政はビール腹になっているだろう.田代はヘディングのしすぎで頭が瘤だらけで,野沢は怪我だらけの足を勲章のように誇っているかもしれない.内田は引退試合をするような選手になっているだろう.そんな君達が,10年前に自分たちが成し遂げた劇的な優勝をきっと思い出す.まさにその日が今日なんだ.みんなで歴史を作るんだ」

私が鹿島サポーターなので真っ先にこの例を挙げましたが,作中の注目人物(タッツミー・椿・村越他)を分析したり,現実と対比したりと日本サッカー好きなら非常に興味深いです.ETU広報・永田有里のモデルとも言うべき美人広報が湘南ベルマーレにいたとは知らなかった…

ライターによって考察や文章力にばらつきがあるのが難点ではありますが,ジャイキリ好きには是非ともオススメしたい一冊.ジャイキリからサッカーに入るには適した副読本ではないでしょうか.ジャイキリからサッカー好きになる人がどれだけいるか分からないですけど,裾野が広がるといいです.