一緒に暮らそう - マンガ評:谷川史子『他人暮らし』

各所でオススメされたので,谷川史子『他人暮らし』を読んでみました.初めての谷川史子.頭の中ではこうの史代とごっちゃになっていました.史しか合ってないじゃん.

純花,頼子,サワの33歳トリオを描く本作.それぞれバツイチ,独身キャリアウーマン,新婚主婦と異なる立場の彼女らが,ひょんなことから同居し,自分たちなりの結婚観や幸せを描いていくストーリー.

30代女性の結婚観や男性観なんて,ろくなことにならなさそうなテーマだと思いますが(注:当方30代男性),決して押しつけがますことなく軽妙に描いています.絵が綺麗で女性陣がかわいいからですかね.

『他人暮らし』というタイトルは,純花の一軒家に頼子・サワの二人が転がり込んできたことによる三人の共同生活であり,彼女らがそれぞれが考える愛する人との暮らし-他人が家族になっていく過程-でもあります.ダブルミーニングで素晴らしいタイトル.

ああ私
誰かをちゃんと愛してみたい
うんと深く向かいあいたい
隣で寝息を重ねてみたい
ささやかな毎日を
笑顔を
胸のつぶれそうないさかいを
育てる愛もあるんじゃない?
トータルが合えばいいんじゃないの?

これらはキャリアウーマン・頼子のセリフ.なんてかわいいんだ…そして身につまされる…

30代の女性はこんなこと考えているのかな,こんな不安を感じているのかな,と思わされる作品.女性はもちろん,その年齢の女性と付き合っている男性にもオススメしますね.ていうか男子も付き合っている女性のために読め.私のことだけどな.

ところで巻末の広告…「乙女のたしなみ 谷川史子作品 どうぞご賞味ください♥」…30代男性ですみません…('A`)